スーツをどう選ぶか、その基準
さて、今日はスーツを選ぶ基準について考えてみます。
基本的にはまずは買うに至る前、じっくり話し込みをします。
何故オーダーされるのか、どのようなきっかけだったのか。
「既製服のサイズが合わなくなったので」
「自分の好みの形・デザインにしたい」
「良い服を持っていることで、愛着が湧くことから長く着用できることに繋がる」
きっかけは様々です。
オーダーメイドは高価、という認識を変えたい。
良質な物は長持ちするので結果得をする、ということです。
3万円以下のスーツもありますし(既製もしくはイージーオーダー)、50万円するスーツだってあります。
服に対する価値観をどう置くのか?によって、スーツに限らず変わると思います。
「見えない所まで手を抜かない」
それが服作りに対する最もポピュラーな考え方です。
3万円のスーツと50万円のスーツはどう違うのか、分からない方は分からない、しかしスーツにこなれた方や我々のような玄人ははっきり分かります。
生地以外にも色々な「副資材」が使われます。
肩パットやラペルや胸周りの芯地、スーツには様々な資材によって構成されてます。
副資材にも安価な物で対応するか、高価な物を使用するかで着心地も変わり、型崩れも防ぎ構築感は大きく左右します。
今回書かせていただいたことは決して、 「安いスーツよりも良いスーツを着て下さい」 ではありません。
今日が雨として。
膝から下がズブ濡れになりました。
例えば今日一日外回りが多い、汗をかく、ホコリにまみれる、帰りの頃には雨だろう、そんな日は安いスーツを着て下さい。
しかし今日勝負の日、役員を前にプレゼン、人前で喋らないといけない、大事な人と記念日を過ごす、親友の晴れ舞台を祝う、そんな日はとびきり良いスーツを着て下さい。
スーツを選ぶ基準は人それぞれ。
日々着用するビジネススーツ、勝負服、大事な人を祝う為の慶事服、そして大事な人を送り出す為の弔事服。
ビジネススーツ一つとっても、座り仕事が多いのか立ち仕事が多いのか、年輩の方相手に商談されるのか、はたまた女性相手に商談されるのか。
上品・落ち着き、はたまた威厳・貫禄、自身をどう魅せるのか。
現状オーダー業界を静観していると、スーツを仕立てるにあたり基本的な考えを持っていない販売員やフィッターがあからさまに増えました。
「1週間や2週間でオーダースーツが作れます」
「複雑なデザイン、拘り強い方はお断りいたします」
こういったうたい文句、商品クレームに対する釘打ちは、後先考えていない目先の金しか考えていない証拠であり、自分の採寸技術に自信を持っていない証拠です。
1~2週間では簡単でシンプルなパターンしか作れない。
サイジングやデザインに拘り強い方、体型に悩みを多く持った方は作れないのか?
はっきり言いますが、こういう店もしくはフィッターが増えました。
2回目以降は何を買っていただくか?知り合い友人に紹介は?来年どう勝負しますか?
腕に自信のある経験豊富なフィッターであれば、スーツを見れば、お客様の身体体型を一目見るだけで具体的で細かいサイズ(寸法)や補正が数字でほぼ正確に浮かびます。
顔映りに見合った色柄も。
今夏、オーダースーツを検討されている方、一度信頼のおける方より誂えらることを推奨いたします。
ところで、今日は心斎橋なんですが、
最近見なくなりましたよね~こういう強めのマニカ。

いやもう、マニカと言っていいのか的なイセの入れ方。
<マニカ・カミーチャ>
シャツ袖と言ったり雨ふり袖とも言います。
必要な副資材である肩パット、ユキ綿を外し、袖ぐり縫い代と袖山縫い代をどちらも肩側へ片倒ししている付け方です。
ただあまりにも強めにイセを展開すると、、上記写真みたいになります。
まぁまぁ、好みですから、お客さんにははっきり言ってますが、私は嫌いです。
ナチュラルなマニカが一番!じゃないかなぁ。。
ちなみにこれほど極端なマニカが出来る工場、、探しましたが一社だけでした。ファクトリー様様です。皆さんありがとう。
ブートニエールはDO1さんでも買えます。仲介もします。是非どうぞ。
スポンサーサイト